榊の色が違うのはなぜ?榊の色について解説
常に新鮮なものを飾るのが良いとされる神棚の榊ですが、なんだか色が違う?今回はそんな疑問にお答えすべく、榊の色について産地さんへのインタビューも含めて詳しく調べてみました。
目次
榊の種類による色の違い
榊の基本の色の違いについて、まずは榊の種類による差があります。比較的温暖な地域で生育する本榊はヒサカキと比べると緑の色が濃く、やや黒っぽいような印象を受ける深いグリーンをしています。関東を中心に一般的に流通しているヒサカキは本榊よりやや明るめのさわやかな黄緑色をしています。
また、榊は個体差があり、それぞれの木毎に多少葉の色の濃淡が現れる場合もあります。
榊の色は時期によって変わる?
時期による葉の色の変化があります。ヒサカキの新芽は赤っぽい色合いをしており、それが徐々に黄緑色から濃い緑色へと変化していきます。榊やヒサカキは常緑樹のため、基本的には年間を通じて新芽はありますが、時期によって新芽の多い時期や比較的全体的に緑色が強い時期等があります。栽培地域によって差があるため一概にはいえませんが、芽吹きの多くなる春~初夏にかけて新芽の多い傾向があるようです。成長しきった完全なグリーンの葉と比べると、新芽はやや乾燥に弱いので、霧吹き等で保湿してあげると長持ちします。
新芽に加えてもう一つ、紅葉による色の変化があります。寒さにあたることで葉が赤や黄色、茶色がかった緑へと変化します。特に寒さの厳しい年末~2月頃に見られることが多いようです。
産地さん曰く、新芽や紅葉の度合いは栽培地域によって異なる他、同じ産地でもその年の気候によって出方に差があるとのこと。また新芽や紅葉は、乾燥や高温を避け、榊にとって快適な置き場所で管理できれば、赤や黄色、茶色がかった緑色から成長して、鮮やかなグリーンに変わるとも。これはぜひチャレンジしてみたいものです。